サウンド・オブ・ミュージック(ロバート・ワイズ監督作品)
信条と希望を忘れずに
努力すれば夢はかなう
(「サウンド・オブ・ミュージック」ジュリー・アンドリュースの言葉)
あらすじ
オーストリア、ザルツブルグの修道院で、修行中のマリア(ジュリー・アンドリュース)は、周囲から「やんちゃ・妖精・道化者」と言われ、いつも規律違反を繰り返していたがみんなから愛されていた。
そこで院長から「世間の風に触れてきなさい」と7人の子供がいる退役海軍大佐トラップ(クリストファー・ブラマー)宅の家庭教師になるよう指示される。
トラップ大佐は、やもめで亡き妻を忘れようと子供達には厳格な躾をしていた。そのため家庭教師も居つかず12人目とのことだった。
ある日、大佐は婚約者の男爵未亡人(エリノア・パーカー)を自宅に迎えに行くことになった。その留守にマリアは、音楽の楽しさと歌を教える。大佐は未亡人を連れてきて、マリアや子ども達に紹介したが、留守中のことを聞き、マリアに修道院へ帰れと命じたが、未亡人の歓迎会で子ども達が、上手に楽しく歌ったことで、大佐も歌に加わり、マリアに謝罪する。
その会場で、たまたまマリアは大佐とダンスを踊った。それを見た未亡人は、あまりにも息が合っていたため嫉妬する。また、マリアも大佐に対し愛を感じ、恐ろしくなり置手紙をして修道院に帰ってしまう。
子ども達は未亡人とはそりが合わず、修道院を訪ねるが会えない。マリアもふさぎ込んでいた。
そんなマリアに院長は「隠れていても解決はしない。自分の道を探すのです」と言いい、マリアも立ち向かうことを決意し、大佐宅へ再び行く。
大佐は「自分を偽っていた」と思い、未亡人は「私にあなたは似合わない」と感じ、未亡人はウイーンへ帰ってしまった。そんな中で、マリアは大佐と結婚をする。
そのころ、ナチスはザルツブルグへも進攻していた。そして大佐に対してドイツ海軍から召集令状が来る。愛国心のある大佐はそれを拒否して国外逃亡を決意する。しかし、司令官は強制的に大佐を連れてゆこうと迫った。そのときザルツブルグ音楽祭が開催され、出るつもりのない大佐が逃亡のため出場し、喝采を浴びる。その審査の途中、大佐一家は修道院に逃げ、その後無事にアルプスの山を越えて国外に脱出した。
感想など
1 マリアの明るさ、ひたむきな姿勢、人間愛、音楽(歌)への愛情などが、規律や困 難に打ち勝ち家族の絆を強め、運命を変えたのだと思います。
2 男爵未亡人もマリアのひたむきさや優しさに感動して、身を引く勇気を与えられた のではないかと思います。
4 オープニングに、あの美しい草原で、マリアが空に両手を挙げて歌う、テーマ曲は 素晴らしい感動を与えます。
5 いくつかの感動のシーンを掲げます。
・ 大佐宅を訪問の際、マリアは「自分の服はすべて貧しい人にあげてしまった」と粗末な服を咎められたシーン。
・ 子ども達のいたずら(蛙をポケットに入れられたり、椅子に松毬を置かれる)に悲 鳴を上げたが、そのことを非難せず、温かな歓迎だったと責めなかったシーン。
・ こども達を山へ連れて行き、「ドレミの歌」を一緒に歌うシーン。
・ 未亡人の歓迎で、こども達の歌に突然、大佐が加わり一緒に歌うシーンには、 「あれっ」と感動してしまいました。(大佐も以外と歌好きで上手いのかという感じ)
・ 修道院長の「隠れていては解決しません。自分の道を探すのです。あなたの人生 を托せる夢を見つけなさい」という言葉には感動しました。
・ 音楽祭で大佐が「エーデルワイス」を歌い聴衆が合唱するシーンには感動しま す。
・ ラストで国境を越えようと山越えをする風景の美しさは、目を見張りました。
6 この映画の、スケールの大きさ、物語、音楽、歌、踊り、風景などすべてに質の高さを感じました。
7 エーデルワイスの歌詞を掲げます。
お前は朝ごと私に挨拶する
小さく白く輝いて
私に会えた喜びを見せる
雪の花よ咲いておくれ
咲いて生きよ永遠に
わが祖国に永遠の祝福を
オープニングでテーマ曲を歌う 大佐宅でこども達の紹介
雷の時、こども達を慰める 草原でのドレミの歌
未亡人の歓迎で大佐も突然歌う 大佐とマリアのダンスに未亡人は嫉妬する
未亡人は大佐から身を引く 大佐とマリアの結婚式
音楽祭での大佐一家の合唱 大佐一家の国境越え